今年の春はなんだか自然も困惑しているのか、花の咲き出す時がいろいろちょっと違うような。毎年、連休直前から咲き出して連休中を彩ってくれるツツジは、もうすでにぺったりと花を塞いでいるし、いつもお休み中に咲き誇る白バラはとっくに咲ききって、いちど切りもどし、もう新しい蕾が出ています。でも、変わらず、確かに、夏を迎えようとしている自然世界はもりもりと繁茂(はんも)して成熟へと向かいます。 二十四節気は立夏(りっか5月6日)を迎えています。七十二候は、蛙始鳴(かわずはじめてなく5月6日~10日頃)を迎え、蚯蚓出(みみずいずる5月11日~15日頃)そして、竹笋生(たけのこしょうず5月16日~20日頃)と続きます。夏を前に、春に目覚めたカエルは鳴き始め、一足遅れて、ミミズも動き始め、生き返った土の中からは、真竹のタケノコがすくすくと育ち旬を迎えます。そんな、跳躍への準備のような夏の始まりの候となります。 母が毎年作ってくれた、木の芽和えももちろん作りました。まだ、味はちょっと追いつかないかな…。母の日が近づきます。母があの竹林を見たら、何と思うかしら?このタケノコの瑞々しさをどう言い表したかしら?もう見送ってから何年も経つのに、いつも、なにかにつけ、思う母。今年も気持ちの良い初夏を迎えます、と語りかけながら、そろそろ眠りにつきたいと思います。 皆様、今夜もぐっすりお休みください。 染谷雅子 ガラス作家・アロマセラピスト 染谷雅子 ギャラリーはなぶさ https://www.hanabusanipponya.com 作品名:ピアス「チューリップ」

2023.05.08