今年も残りわずか、暖冬とはいえ、朝夕の冷え込みは厳しくなりました。12月22日には一年中で最も昼の時間が短く、夜の時間が長くなる、冬至(とうじ)を迎えます。冬の真っただ中ではありますが、この日を境に、日は少しずつ長くなり、季節は春へと進むのです。七十二候は、乃東生(なつかれくさしょうず12月22日~16日)、麋角解(さわしかのつのおつる12月17日~31日)、雪下出麦(ゆきわたりてむぎのびる1月1日~5日)と、進みます。寒さが深くなるこの時期でも、水辺ではウツボグサが芽を出し、新しい角へと生え変わるために雄鹿の大きな角は時が来て地に落ち、雪の下では麦の芽が出る頃、そんな、寒さの中でも春の素がそこここに潜んでいる、冬の自然界の力強さを感じる候となります。

2023.12.18