災害が起きたとき、自宅にいても危険がないと判断された場合は自宅で待機をする自宅避難になります。
場合によってはライフラインが数日間止まることもあるので、いざという時のために日頃から対策を考えておくことはとても大切です。
自宅避難で考えなくてはいけない大きなことは食事です。
今では「防災食」というものがたくさんあって、水やお湯をかけるだけで美味しいご飯ができるものもありますが、保管する際にかさばったり、まあまあ高額なので家族で数日分をストックするのは考えてしまいます。
また、食品は消費期限があるため切れそうになる前に実際に食べてみることがありますが、ふだん食べ慣れていないものだとなかなかその気になれなかったり、災害時に食べたとしてもそればかりではストレスがたまり、余計に普段の食事や温かいものが恋しくなりそうです。
そこで知っておきたいのが「サバイバルめし」
「サバイバル飯(サバメシ)」とは、災害などでライフラインが止まった時に家の中にある食材を使って作る食事のことです。
キャンプなど外で食事を作る際にも役立ちます。
家の中にある食材で常温保存しているものといえば、お米や乾麺、レトルトやインスタント食品、缶詰や乾物などいろいろあります。
これらを食べ慣れておくことも大切で、時々は普段の食事にも取り入れるとよいでしょう。
そして、その食品たちを消費しては買い置きする「ローリングストック」という循環備蓄することがおすすめなのです。
先日、相模原市食生活改善推進団体わかな会が開催する「防災ポリ袋クック講習会」というものに参加してきました。
防災のための食事作り、基本的な方法をぜひ知っておいてください。
用意されたのは「湯煎調理に使用可能」というポリ袋。
高密度のポリエチレン製で厚さ0・01mm以上のものが適しており、耐熱温度の表記が無いものもありますが、「湯煎や蒸し料理に」とあれば大丈夫です。
注意してほしいのは袋が鍋肌に触れると溶けることがあるため、必ず鍋の底に耐熱皿を沈めて鍋の底やフチに当たらないようにします。
卓上ガスコンロと水があればできる食事つくりです。
スパゲッティ
①パスタ100グラムを半分に折り、ポリ袋を破かないように入れ水300mlと塩少々を入れ少し浸しておきます。
②ポリ袋の空気を抜き、袋の先端の方を菜箸に結び付けます。(空気を抜く時はポリ袋を置きながら下の方から口にむかってねじるとやりやすいです)
③深めの鍋に耐熱皿を敷いてからたっぷりのお湯を沸かし、鍋肌に袋がつかないように袋をぶら下げて湯煎します。
④お湯は常に沸騰した状態でゆで時間より2分ほど長めに湯煎し、お好みのパスタソースを絡めて出来上がり。
リゾット
①ポリ袋にコンソメ顆粒小さじ2、トマト缶(400g)、水400cc(トマト缶一杯分)を入れます。
②米1カップとツナ缶も汁ごと加え軽く袋をもみながら混ぜます。
③ポリ袋の空気を抜き、袋の先端の方を菜箸に結び付けます。(空気を抜く時はポリ袋を置きながら下の方から口にむかってねじるとやりやすいです)
④深めの鍋に耐熱皿を敷いてからたっぷりのお湯を沸かし、鍋肌に袋がつかないように袋をぶら下げて湯煎します。
⑤お湯は常に沸騰した状態で30分湯煎し、取り出した後10分ほど置いて蒸らして出来上がり。
*左:蒸しパン 右:リゾット
蒸しパン
①ポリ袋にホットケーキミックス100gと砂糖大さじ1をいれて混ぜます。
②さらに水100ccとサラダ油小さじ2を入れてよく混ぜ合わせます。
③ポリ袋の空気を抜き、袋の先端の方を菜箸に結び付けます。(空気を抜く時はポリ袋を置きながら下の方から口にむかってねじるとやりやすいです)
④深めの鍋に耐熱皿を敷いてからたっぷりのお湯を沸かし、鍋肌に袋がつかないように袋をぶら下げて湯煎します。
⑤お湯は常に沸騰した状態で10分湯煎し、袋を返しさらに10分湯煎して出来上がり。
サバ缶カレー
①ポリ袋にきゅうりを入れ、缶詰のはしでたたきながら細かくする(袋を破らないよう気を付けて)
②サバの味噌煮缶詰を汁ごと入れて混ぜる
③カレー粉と塩で味付けをする
乾物&缶詰で和え物
・乾燥わかめ+ミカン缶詰の汁+みかん
・切り干し大根+めんつゆ+水+コーン缶+ミックスビーンズ缶+わさびマヨネーズ
他にも色々なメニューがありますので、ぜひ一度家族みんなで実際に作ってみてください。
災害が起きたとき、大人は何かと忙しく家を空ける時も出てくるかもしれません。
そんな時に子どもでも作れる火を使わないサバイバル飯を覚えておくとよいですね。
ローリングストックと普段の食事を意識して、少しでも安心な毎日をお過ごしいただけますように。
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