一人旅が大好きな大口です。先日旅先で、一人旅をしていた80代くらいの元気な方に出会いまして、こんな風に歳を重ねたいと思ったのでした。今回は、その方を思い浮かべながら、88歳のお祝いである米寿(べいじゅ)について考えてみました。
米寿祝いとお米の関係
長寿祝い88歳は「米寿(べいじゅ)」。米という漢字を分解すると八十八になることに由来しています。米寿祝いは、その昔「米(よね)の祝い」とも言われ、長寿と家門の繁栄を喜ぶ祝宴として、親戚などが集まって行われていました。その際、米を測る枡(ます)の斗掻(とかき)と呼ばれる小さな棒を参加者に配る風習があったそうです。今ではその風習はほとんど残っていないのですが、沖縄の一部では今でもその伝統が受け継がれているそうです。昔から米が大事にされていたことと長寿を重ね合わせた素敵な風習だなと思います。
米寿のお祝いでは、他の長寿祝いと同じくテーマカラーがあります。米が実り稲穂が光り輝く様を「黄金色(こがねいろ)」と言うところに由来して、米寿のテーマカラーは「金色」「黄色」「金茶色きんちゃいろ)」とされています。キラキラと輝く明るいイメージで縁起も良さそうです。
そういえば「金茶色」と同系のカラーで「山吹色(やまぶきいろ)」もあります。山吹色といえば、時代劇で商人が悪代官に「山吹色のお菓子(小判)でございます。」「お前も悪よのぉ」と言っているシーンを思い出してしまいました。小判のことを山吹色のお菓子として渡していたわけですが、貴重で価値のあるものという印象が強い色たちです。
仏教でもやはり、金色や黄色は高貴な色とされているそうで、位の高い方が身につける色とされています。88歳まで生きてこられたお祝いをするのにぴったりのカラーですね。
老いと闘うのではなく、うまく受け入れる
昔に比べて長寿社会になったとはいえ、88歳まで生きることは本当に素晴らしいことだと思います。老いの評論家であり多数の著書を執筆されている樋口恵子さんは、”70代は老いと闘う時期、80代は老いを受け入れる時期”と語っています。ご自身も92歳となり、なお元気に”老いの実況中継”をしていると語り続けている樋口さんだからこそ言える言葉ですね。
昨日までできたことが急にできなくなる。そんなことが起きるもの80代なのだとか。
人の体は、さまざまな部分で衰える速度が違うと言いますが、筋肉は40歳を過ぎると年間に1%ずつ減少し、80歳になると若い頃の60% 程度の筋肉量になると言われています。 ”老いをうまく受け入れる”とは、そうした変化を受け入れ、道具や周りの人を上手に頼ることだと樋口さんも言っています。
また、老化は”意欲低下”から始まると言われていて、脳の前頭葉の働きが低下すると、意欲や好奇心がなくなっていき、それが老いの始まりとなります。
逆に言えば、意欲や好奇心を持っていることが、うまく老いることにつながるということですね。
意欲が低下してきたなと感じたら、前頭葉を活性化させることも大切。そのためには、パズルなどを楽しみながら前頭葉を鍛えましょう。ただ、前頭葉は知能にあまり関与していないので、同時に側頭葉も鍛えるのが望ましいのです。側頭葉を鍛えるためには、読書が有効。そして感じたことを誰かに話す、あるいは日記に感想を書くなどしてアウトプットすると側頭葉も活性化します。
どうしても身体的に色々と支障をきたす事はあるかもしれませんが、意欲的でいることは、心身の健康にも直結するので、意識していきたいものです。
歳を重ねると体温も変わる
年齢を重ねると、暑さ寒さを感じにくくなり、体温調節機能も低下すると言われています。人間の体には本来、皮膚に温度を感知する機能が備わっています。それにより、暑さ寒さを感じて脳に指令がいくのですが、加齢とともにこの機能が低下します。これが原因で、猛暑・酷暑なのにそれほど暑いと感じないため熱中症にかかりやすくなるという現象も起こります。
また体温を上げるためには水分が必要となりますが、加齢とともに喉の渇きを感じる機能や保水力が低下し体温調節がうまくいかない場合もあります。
他にも、活動量や筋肉量の低下、脂肪量の増加などさまざまな理由で、体温が平均的に若い人より低くなります。体温が低いと、免疫機能が低下する、あるいは感染症の発見が遅くなるといった可能性も出てきます。
自分の平熱を把握することも大切で、低めだなと感じる場合は、体温を上げる工夫をするのが効果的です。
体温を上げるためには、
・バランスの良い食事をしっかりとる
・水分をとって適度に体を動かす
・体を冷やさない
といった日常生活の中で無理なくできる工夫をするのが望ましいですね。
体を温めるのに衣類を工夫するのもおすすめです。
お部屋の中で着られるベストなら、無理なく体を温められます。
静電気が起きにくい両面起毛のフリースベストは吸湿性の高いレーヨンをブレンドすることで”フリースなのに汗を吸う”快適性が良いです。腰まですっぽりカバーできる丈と首元がスースーしない襟周りなど暖かさの工夫もいっぱいです。
日中はもちろん、着たままお休みいただいても汗を吸ってくれるので安心。
男性向けのシックな色のほか、女性におすすめしたい明るいカラーもあります。毎日を快適に過ごして長生きしてねとの気持ちを込めて米寿のお祝いに贈られてはいかがでしょうか。
私は旅にもパジャマを持っていきます。たくさん歩いて疲れてもぐっすり眠れると翌日も元気に動けるのです。仙台で出会った方のように、何歳になっても行きたいところへ行ける足腰を鍛えつつ、意欲や好奇心をいつも持っていられるようにしていきたいなと思います。
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