晴れの日はぽかぽかと小春日和の午後に物思い、朝夕の冷え込みには冬の気配に気づかぬふりをして上着を一枚重ねる、そんなこの頃。このきりっとした空気が大好きです。季節は冬へと進みます。二十四節気は立冬(りっとう11月7日)を迎えます。七十二候は、山茶始開(つばきはじめてひらく11月7日~11日頃)、地始凍(ちはじめてこおる11月12日~16日頃)、金盞香(きんせんかさく11月17日~21日頃)と続きます。冬が始まり昼の時間はますます短くなり、気温はさらに下がるころ、冬の景色を彩る、ツバキ科のサザンカの花が咲きます。その大地、土中の水分は凍り、地面は凍てつき景色は段々と冬らしくなり、黄色い金銭を持つスイセンが咲き始める頃となります。そんな、冬の始めの冷たい地面を共有する植物たちの様子を表す候となります。

金盞香

急に温度が下がり、外出が億劫になり始めます。寒さで体を動かすことが、つい、面倒になってしまうこの頃、前回に引き続き、少しずつでも、日々の暮らしに取り入れられる運動として、ぜひ、ストレッチを試してみてください。 ストレッチ運動にも種類があります。運動前に行うような、関節を大きく動かすストレッチ(動的ストレッチング)は、関節の可動域を広げ、筋肉に刺激を与え、体を動かしやすくしてくれます。また、運動後に行うような、反動を使わずに筋肉をゆっくり伸ばし、一定時間保つストレッチ(静的ストレッチング)は、疲労を和らげ硬くなった筋肉をほぐし、弾性を与え、血液循環を促すことで、疲労回復力を促進させる効果があります。 使用した筋肉は伸ばすことによって、血液循環がよくなり、酸素や栄養を運ぶ血液が筋肉の隅々にいきわたることで疲労物質は取り除かれ、筋肉の再生が促されるためです。 更にストレッチ運動にはその感覚刺激が中枢神経に伝えられ、リラックスした状態の副交感神経を優位にしてくれます。結果的にストレスの軽減にもつながります。精神的な疲れを感じる時には呼吸に合わせたゆっくりしたストレッチを取り入れてみましょう。 ストレッチ

秋も深くなる頃、今年も、伊賀上野天神祭りを見に行きました。昨年初めて見て感動した、歴史を言い伝える絵巻物のような景色をもう一度経験したく、三重県までひた走りました。 今年は宵山から見学の予定でしたが、あいにくの雨模様となり、残念ながら中止となりました。江戸時代から続く行事の主役、大事なだんじり(山車)が雨に濡れては大変ですものね。翌日、見事に晴れ渡った青空のもと、神幸祭が執り行われました。 まずは、神輿行列。天満宮神輿と九社宮神輿という2基の神輿から成り立ち、その後ろに青年や子供の神輿、女神輿などが続きます。次に鬼行列。恐ろしい面の鬼たちが、金棒や木杖を鳴らしながら、練り歩きます。ちょっと、本当に怖いのです。小さい子供たちは恐ろしさで泣いてしまいます。その後ろから、「鎮西八郎為朝列(ちんぜいはちろうためともれつ)」が続きます。これは、源為朝が鬼退治を終え、凱旋する様子を模した行列なのです。 鬼行列

そしていよいよ、九つの街の山車が現れます。子供たちの神楽が乗り込んだ山車はそれぞれに麗しい名前を持ち、物語が描かれ、幕には美しい刺繍が施され、つややかな房さえ街ごとの誇りを詠っているようで、美しく勇壮です。 祭の最後に、なんと、山車を引かせてもらうことができました。何人もの力で一つの山車を引くのですが、予想以上にその曳く綱の手ごたえは重く、しっかり力を入れなくてはならない作業でした。 山車

それは、まるで歴史を曳く重みのように感じました。人々が、想い、願い、祈る、それらを形にしたものが祭りで、それを継承してゆくことは願い祈り続けることです。わずかな時間でしたが、その、ほんの一端に手を添えられた感動は特別でした。街の人間でもない者にそんな大事な物語の一部分を担わせてくれる、人のおおらかさにも感激。 今、あちらこちらで祭りの形が変化しつつあります。もちろんそれも歴史の一部で、変化をしつつ発展してゆくことは必要なことだとは思いますが、祭りを保存するということは文化を継承するということに繋がり、私たち、歴史を紡ぐ小さな存在にも、責任のあるものなのだ、と、改めて心に思う旅となりました。 機会がありましたら、ぜひ、歴史の証言者として、ご覧になってください。

祭り

と、あの祭りの日の熱気や、温度や、風を思い出し、眠りにつきたいと思います。 皆様、今夜もぐっすりお休みください。

 

染谷雅子

 

 

ガラス作家・アロマセラピスト 

染谷雅子 ギャラリーはなぶさ https://www.hanabusanipponya.com

作品名:「ステンドグラス プランターピック」

染谷雅子のガラス作品「ステンドグラスプランターピック」

 

 

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