今年の春まで数年の間、”私服の制服化”をしていたため、私服を解禁した今年の冬に着る服がなくて困っている大口です。自分に合う服がわかりません。 

 

ここのところ随分と寒くなりましたね。今年は夏の暑さがいつまでも続き、秋を通り越して一気に冬がやってきたような気がします。 

それもそのはず。2024年の夏は、1898年の観測以降最も高い平均気温だったとのことで、夏服をしまうタイミングがわからなかったわけです。 

そして今年の冬は、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より低い状態が続く”ラニーニャ現象”により寒い冬になると予想されています。 

やっと暑さが和らいだと思ったら今度は厳しい寒さがやってくるというのですから、本当に体が休まりません。 

本来なら徐々に体が寒さに慣れてくるはずですが、今年は暑すぎる夏、そしていつまでも気温が高めだったところから一気に寒くなり、体も驚いているのではないでしょうか。 

こんな時こそ、効率よく体を温める必要がありそうです。

 

冷えの原因は筋肉と脂肪にあり!? 

冷え対策 足元

男性と女性を比べた場合、女性の方が冷えを自覚している割合が高いと言われていますが、その理由としては筋肉量、脂肪量、ホルモンなどが挙げられます。 

筋肉は体を動かす機能だけでなく、熱を生み出す役目も果たしています。反対に脂肪は熱を発生させず、さらに熱伝導率が低いため、いくら筋肉を使って体を温めても皮下脂肪が厚いと表面まで熱が伝わらず皮膚表面が温まりにくいのです。一般的に女性の方が筋肉量が少ないため、冷えを感じる人が多いというのもこの辺りが関係してくるのですね。 

 

しかし、脂肪は温まった熱が外へ逃げるのを防いでくれる役目もあるので、脂肪が少なすぎても寒さを感じる原因になります。 

脂肪が厚いと表面が冷たいとも言われています。お腹周りやお尻など触ってみて冷たいのは皮下脂肪が厚いからだそうです。私には自覚がありすぎて驚愕です。 

つまりは、適度な筋肉、適度な脂肪の両方が必要というわけですね。わかっていても、なかなかできないから困ります。少しでもベストな状態に近づくためにはどうしたら良いでしょうか。 

 

そこでおすすめなのは、運動や入浴などで体を温めること。運動と言っても激しいものではなく日常生活の中で、「エレベーターやエスカレーターをできるだけ使わず、階段を使う」「歯磨きの時はかかとあげをする」「ストレッチをする」などちょっとした動きにも筋肉増量のチャンスはあります。 

簡単にできる運動は、きつい運動をするより長続きするのがメリット。また、休みの日には景色を見ながらウォーキングをすれば、心も開放的になってストレス緩和にもつながり一石二鳥。少し早足を心がけると筋肉量アップにつながります。

そうは言ってもすぐに筋肉が増えるものでもありませんので、他の冷え対策と併せて少し気長に取り組むのが良さそうです。

 

冷え対策にしっかりとした入浴

日々できる冷え対策としては、シャワーで済ませずゆっくりと湯船に浸かることや、足湯も体を温める簡単な方法です。 

服装は、ピッタリときつめの衣類ですと血流が悪くなり体が温まるのを邪魔することもあるので少しゆとりのある服装がおすすめです。 

また、太い血管やリンパがある「首」、「手首」、「足首」を冷たい風から防御して温めると体温の低下を防ぐことができます。外出の際は特に気をつけたいポイントですね。女性の場合スカートを着用するケースもあると思いますが、ブーツや靴下、厚手のタイツなどで足首を特に守りましょう。

 

気温と湿度で変わる「体感温度」

冬の晴れ 体感温度

日中はポカポカする陽気でも風が吹くと寒く感じたり、反対に夏は暑くても風が吹けば涼しく感じたりしますよね。いわゆる「体感温度」と言われるものです。体感温度は、人間の肌が感じる温度の”感覚”です。気温が同じでも暖かく感じたり寒く感じたりするのは、この体感温度が関係しているのです。 

夏に庭先などに水打ちすると水分が蒸発する際に熱を奪う気化熱の原理により涼しく感じます。人間の体も同様で汗をかいて皮膚から汗が蒸発する時に涼しく感じるわけですね。反対に寒い時期の体感温度は風が吹くことにより体の表面の熱が奪われるため、より寒く感じます。 

天気予報などで目にする予想気温や、温度計の数字だけでなく、湿度や風速が体感温度には大きく影響しているわけです。 

この「体感温度」は感じるものではありますが、指標として計算できる式も存在します。 

それが”ミスナールの体感温度計算式”や”ヒートインデックス”などと呼ばれるものです。計算式自体は難しいものですが、同じ温度でも湿度が高い場合と低い場合では感じ方が違う、あるいはそこに風の影響があることを裏付けていますので体感温度を調整するということが冷え対策にも重要だとわかります。 

また、年齢、性別、代謝量や環境によっても左右されるので、気温の情報を目安にしつつ自分自身の”ちょっと暑いな、肌寒いな”という感覚を大切に感じて防寒対策をしていきましょう。

 

室温設定

室温 設定温度

温度と湿度の関係がわかったところで、室内の温度についても考えてみましょう。エアコンの設定温度はどのくらいにしていますか? 

環境省の推奨温度は20度ですが、これは節電の観点も含めての推奨温度でやや低めの温度のようです。 

20度というのが目安だとしても、自宅で過ごしていると設定温度より寒いと感じることはありませんか? 

当然ですが、じっと座っている時と家事をして動き回っている時では感じ方も違いますし、同じ部屋の中でも場所によって温度が違います。暖かい空気は上へ、冷たい空気は下に行くため、実際の温度が表示されている温度とは違うと感じることもよくあります。そのような場合は、サーキュレーターで空気を循環させるのも効果的。部屋の異なる位置に温湿度計を設置して可視化するのも有効です。

 

同じ部屋でも窓際などが寒いのもよくあることです。窓などの開口部から外へ逃げる熱は非常に多く、断熱性が低い家屋だと50%もの熱が外に放出されている言われています。二重サッシやペアガラスなどに交換するのが最も良いでしょうけれど、大掛かりな工事が必要になるなど、ハードルが高いもの事実です。手軽にできる対策としては、「窓に断熱材を貼る」、「隙間風を防ぐボードを窓際に置く」といった工夫をするだけでも随分と違います。 

体感温度と湿度

そして、体感温度に関しては、前述したように湿度も関係してきます。冬は空気が乾燥しがちで、特にエアコンを使用していると乾燥が顕著です。乾燥すると、皮膚から水分が蒸発しやすくなり、その際に起こる気化熱の影響で体感温度が低くなり寒く感じます。適温の目安とされる20度でも、湿度が50%の場合と30%の場合では体感温度が2度も違うと言われています。 

一般的に快適な湿度は40〜70%と言われていますが、あまりに湿度が高いのも、結露やカビの原因になりますし、”ムワッ”とした空気感も心地よいとは言えません。あくまでも目安ではありますが、エアコンの設定温度よりも肌寒く感じる場合は、加湿器を置くなどして湿度の調整をしてみましょう。 

さらに、家族の年齢がバラバラであれば、一人は暖かく感じ、別の人は肌寒く感じるということも起こり得ます。 

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そんな時は、レッグウォーマーやアームウォーマーなどを利用するのもおすすめです。特に、「首」とつくところを温めるのが寒さを感じにくくするのに効果的。さっとはめられて、さっと取り外せるので必要な時だけつけていられるのもメリットです。 

首回り、肩周りを温めるのも寒さ対策として効果的です。身につけるものを工夫すれば、一人ひとりの体感温度に合わせて調整もできて良いですね。 

 

昔に比べ、基礎体温が0.5〜1度ほど低いと言われる現代人。体温が低いと血流が悪くなり体調を崩しやすくなると言われています。基礎体温が低下している原因の一つに、現代人の筋肉量の低下が指摘されています。どんどん便利になる世の中ですが、努めて筋肉を維持できるような生活を心がけ、基礎体温を上げていくのが健康への近道とも言えそうです。 

 

皆さんの冷え対策はいかがですか?11月に入りグッと寒さも増してきましたので、外出時も早め早めの防寒を心がけたいものです。 

私は、冒頭にも書いた通り、今年の冬服がなくて焦り気味です。若い頃の服は似合わないし、そもそも今の流行りもわからない。仮に流行りがわかっても自分に似合うとは思えない。良かれと思って”イタイ”おばさんになるのは嫌だし、守りに入って見た目度外視というのも嫌だという素敵年齢な今日この頃。 

冷えを回避しつつ、年齢と体型に合う冬服を探したいと思います! 

 

 


 

 

タイプ別冷え対策であったかライフのお手伝い

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